オーバーヒートはなぜ起こるのか?その原因と対処法

一昔前まで良く見られた「オーバーヒート」

アメリカの昔の映画などでは、広い荒野の路肩に車を止めて、

もくもくと煙を噴き出すアメ車の前で出立ち往生するシーンなど

お約束のように登場していました。

最近では車の性能と共に冷却システムの性能も上がり、

一般道を普通に走行していると「オーバーヒート」の存在すらすっかり忘れてしまうくらい、オーバーヒートが起こりにくくなっています。

 

ただ、旧車、クラシックカー、過酷な環境で走行する車、レース車など

エンジンへの高負荷やパーツの経年劣化などから、まだまだオーバーヒートを起こす場合があります。

 

 

ここでは

オーバーヒートがなぜ起こるのか

オーバーヒートの原因

オーバーヒートしてしまったら

オーバーヒートを防ぐには

 

など、オーバーヒートについて詳しくご紹介いたします。

 

 

オーバーヒートがなぜ起こるのか

 

オーバーヒートとは、常時高温のエンジンを冷やしきれず、エンジンの稼働限界温度を超えてしまっている状態の事です。

常に熱を発するエンジンは冷やし続けなければならず、水冷なのか、空冷なのか。必ず、冷やす仕組みが備わっています。

ざっくりと「冷却システム」を言葉にするとエンジンの周りをラジエータで冷やされたクーラントが循環し、熱を奪ってエンジンを冷やす。

※水冷エンジンの場合。

クーラントが循環出来ないとたちまちエンジンが熱を下げることが出来ず、オーバーヒートしてしまいます。

 

 

オーバーヒートの原因

クーラント液不足

 ラジエータ内のクーラントは密閉され、基本的に減ることはありません。

 減ってしまった場合、冷却循環経路やリザーブタンクでの液漏れが考えられます。

 クーラント液(LLC)が漏れてしまった場合、オーバーヒートだけではなく、

 他のパーツ自体にも劣化、錆などの悪影響がありますので、

 クーラント液が減った場合、一度、冷却経路の点検をオススメします。

 

 

冷却パーツの故障

 ・ラジエーター

  循環しているクーラント液を冷やす役割を持ちます。

  アルミ合金の放熱板が循環クーラント液の熱を奪い、走行時の風でクーラント液を冷却します。

  放熱板に傷やゴミがついて空気の通りが悪くなったりすると冷却機能が下がったりします。

 

 ・冷却ファン(クーリングファン)

  ラジエータを冷やす扇風機です。

  通常は走行時の風でラジエータを冷やすことが出来ますが、一定以上水温が上がることで、

  追加で冷却ファンが自動的に作動しラジエータに風を送り冷やします。

  

 ・ウォーターポンプ

  ウォーターポンプはエンジンへクーラント液を循環させる大切なパーツです。

  人でいうと血液を循環させる心臓にあたります。

  故障してしまうとクーラントが循環せずエンジンを冷やすことができません。

  メーカーなどでは一般的に10万キロ毎に交換といわれています。

 

 

 ・サーモスタッド、温度計

  水温(クーラント温度)はエンジン温度を監視する役割を持ちます。

  エンジンの冷やしすぎ、加熱しすぎを 監視し、水量の調節をします。

  水門のような機能で低温時は閉じ、高温時が全開になります。

  故障すると即オーバーヒートにつながります。

 

 ・ホースや冷却経路の破損、劣化

  ラジエータホースはゴム性のものが多く、経年劣化していきます。

  ラジエータ内の圧力が高くなるとこのパーツが膨張し、劣化。液漏れなどが発生。

  液漏れを放置すると、鉄製のパーツなどに錆が発生。

  ホースの付け根などは劣化しやすいです。

  液漏れを起こし、オーバーヒートにつながります。

 

エンジンの異常

 冷却以外にエンジン自体やエンジンオイルに起因する原因も考えられます。

 エンジンオイルが劣化している場合、減少している場合もエンジンがうまく性能を発揮できず、

 最悪な場合、エンジンの焼き付けを起こすケースもあります。

 

 クーラント液が濁ったり、車の馬力が落ちてきたという場合もオーバーヒートに起因するエンジンの異常です。

 エンジンが冷やしきれない、「オーバーヒート手前」の状態でガスケットなどを痛めてしまったりすると、エンジンの機密性が保てなくエンジンから漏れたオイルがクーラントに混入してくる場合もあります。

 

 

 

冷却性能の限界を超えた高負荷

一般の方などはあまり「限界を超える高負荷」など起こり得ないのですが、

峠のドリフトやレースなど。車の性能を最大限に引き出すレースで起こりえます。

弊社で良くご相談を受けるのが、オフロードバイクです。

泥だらけになりながら過酷な道なき道を走る「エンデューロ」などは本当に過酷です。

ラジエータは泥でふさがり、轍に車輪を取られればアクセル全開で切り抜ける。

オフロードではマシンの冷却性能を超える高負荷になりがちです。

 

 

 

オーバーヒートしてしまったら

 

異常を感じたらまずは駐車場など安全な場所へ車を止めましょう。

その後はエンジンの状態、冷却系の状態により対処法が分かれます。

専門家やロードサービスにお願いしましょう。

 

映画のようにボンネットをおもむろにあけて…。なんて事は非常に危険です。

ボンネットなどは非常に高温になっている為、蒸気でやけどの可能性も。

温度が下がるまで待つか、専門家やロードサービスにお願いしましょう。

 

 

オーバーヒートを防ぐには

 

定期的なメンテナンスが必要です。

クーラントの液量は適切か、パーツは劣化していないかチェックしましょう。

 

普段からチェックできる簡単な方法では

クーラント液漏れなどが無いか、駐車場の下をチェックしましょう。

水漏れ跡などが見つかれば、冷却系統の点検が必要です。

 

 

 

製品情報

冷却系のトラブルから車を守る、世界唯一のクーラント

EVANSウォーターレスクーラントは、世界で唯一、水で薄めずに使用するクーラントです。水で薄めないため、従来の希釈型クーラントでは解消しきれなかった、水が原因で発生する様々な冷却系トラブルを、根本から解消。水を使わない全く新しいクーラントの実力を、是非とも体感してください。

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